じゃんけんプロトコル
                                               ver. 0.2.5

1. 概要
じゃんけんプロトコルは，1台の「じゃんけんサーバ」と複数台の
「じゃんけんクライアント」間でやりとりするプロトコルで，この
プロトコルの目的は複数の「じゃんけんクライアント」の中から，
1台の勝者をじゃんけんのルールで決定することにある．

クライアントサーバモデルで考えると，クライアントが「じゃんけん
サーバ」で，サーバは「じゃんけんクライアント」になる．

勝敗は「じゃんけんサーバ」が計算し，「じゃんけんクライアント」に
通知する．本プロトコルは，「じゃんけんサーバ」と「じゃんけん
クライアント」が同一セグメントにある場合を想定しており，通知は
UDPを使ったブロードキャストで行う．

2. 記法
本文章において，[しなければならない]は，必ず必要な機能を表す．
[すべきである]は，必要ではないが，実現することが望ましい機能を表す．
[してもよい]は，必要ではないが，実現して問題のない機能を表す．

3. じゃんけんサーバ

3.1. 状態遷移

          START  <---+
          \|/        |
+----->   CALL       |
|         \|/        |
|         OPEN       |
|          |         |
+----------+---------+
一人勝ちで   一人勝ち
はない場合   の場合

3.2. 状態 "START"

「じゃんけんサーバ」は，状態"START"において，「じゃんけんクライアント」
からアクセスを受ける．このアクセスによって，「じゃんけんサーバ」は
「じゃんけんクライアント」のIPアドレスと，アクセスするポート番号を
把握する．使用するプロトコルはTCPを使わ[なければならない]．「じゃんけん
サーバ」が使用するポート番号として2003を使用[してもよい]．
「じゃんけんクライアント」は「じゃんけんサーバ」に対して

\A(?:([^:]+):)?(\d+)\r\n\Z

のデータを送る．ここで[^:]+は「じゃんけんクライアント」のホスト名または
IPアドレス，\d+は，「じゃんけんクライアント」がサーバとして
動作する際のポート番号である．状態"START"から状態"CALL"への遷移は
「じゃんけんサーバ」を使用するユーザの意図に依存する[べきである]．

データ送信後「じゃんけんクライアント」は「じゃんけんサーバ」との接続を
切断する[べきである]．

3.3. 状態 "CALL"

「じゃんけんサーバ」は，状態"CALL"において「じゃんけんクライアント」
に手の問い合わせを行う．「じゃんけんサーバ」から「じゃんけんクライ
アント」への問い合わせは

CALL\r\n

で[なければならない]．このアクセスがあると，「じゃんけんクライアント」
は「じゃんけんサーバ」に対して，

PAPER\r\n       <= パーでんねん
SCISSORS\r\n    <= チョキでんねん
ROCK\r\n        <= グーでんねん

のいずれかを手として「じゃんけんサーバ」に返さ[なければならない]．
問い合わせと応答で，ひとつのセションが終了[しなければならない]．

「じゃんけんサーバ」と「じゃんけんクライアント」間のセッションには
TCPを使わ[なければならない]．セッション終了後，TCPの接続は切断し[なけれ
ばならない]．

「じゃんけんサーバ」に登録してある「じゃんけんクライアント」すべて
から手データを取得すると，「じゃんけんサーバ」は状態"OPEN"に移る．

3.4. 状態 "OPEN"

「じゃんけんサーバ」は状態"CALL"において「じゃんけんクライアント」から
取得した手データを元に，じゃんけんクライアントの勝敗を決定する．

「じゃんけんサーバ」は「じゃんけんクライアント」に対して，勝敗情報を
通知[すべきである]．通知はUDPを使ったユニキャストで行う．

勝敗情報としては，対象とする「じゃんけんクライアント」が唯一勝っている
場合には

100(?:\s\C+)?\r\n

を，他のクライアントも勝っている場合には，

110(?:\s\C+)?\r\n

を，負けているのであれば，

120(?:\s\C+)?\r\n

あいこであれば，

130(?:\s\C+)?\r\r

を通知[すべきである]．使用するプロトコルはUDPを使う[べきである]．
ポート番号として「じゃんけんクライアント」が状態"START"で通知した
ポート番号を使っ[てもよい]．通知メッセージでオプションとなって
いる \C+ はutf-8で記述してあるメッセージである．

「じゃんけんサーバ」は通知が終了し,かつ「じゃんけんクライアント」に勝ち
が2人以上いる場合には，勝者を対象として，"CALL"状態から繰り返す．
勝者がただ一人である場合には，勝者をオペレータに対して出力[すべきである]．
勝者を出力後，「じゃんけんサーバ」は動作を終了[してもよい]．

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